間違いやすい「把握」の意味と使い方・類語と例文

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「把握」とは、しっかりと掴むという意味です。

「把握」は把と握で構成されています。

「把」はにぎる・つかむ、「握」もにぎる・つかむという意味 ... 目次「把握」の意味と読み方「把握」とは「しっかりと掴む」「把握」には「要点を正確に理解する」の意味もある「把握」の読み方は「はあく」「把握」の使い方と例文状況を把握する把握できる「把握お願いします」は敬語ではない把握しました把握力把握反射「把握です」は日本語としておかしい「把握」の言い換えに使える類義語との違い掌握理解 「把握」の意味と読み方 「把握」はビジネスシーンで頻繁に使われる言葉です。

そのため「把握」の意味を正しく理解していないと、思わぬ行き違いが生じる危険があります。

「把握」とは「しっかりと掴む」 「把握」とは、しっかりと掴むという意味です。

「把握」は把と握で構成されています。

「把」はにぎる・つかむ、「握」もにぎる・つかむという意味です。

つまり、にぎる・つかむという同じ意味の文字を2つ重ねて「把握」となっており、それだけ強く掴む様子を「把握」と言います。

「把握」には「要点を正確に理解する」の意味もある 「把握」には、しっかりと掴むという意味から派生して「物事の要点を正確に理解する」という意味もあります。

この意味がビジネスシーンなどで主に使われる「把握」です。

・彼は契約内容を把握しているので、安心して任せられる ・まずは仕事を把握することから始めよう ・A社が把握している内容と、こちらの要望には違いがあるようです 「把握」には「高度な内容の文章や複雑な情勢などを、優れた能力で要点を正確に理解する」という意味もあります。

そのため、ただ「わかっている、理解している」というよりは、詳細な部分まで間違いなく理解できているという状況が求められます。

「把握」の読み方は「はあく」 「把握」の読み方は「はあく」です。

「把」には「は」以外にも「わ」という読み方があります。

しかし「わ」と読む場合は「束ねた物を数える」という意味となるため、「把握」の意味には合いません。

「握」にも「にぎる・あく」と2種類の読み方がありますが、「把握」の場合は「あく」と読みます。

また「把握」は「はーく」「はく」などとは発音しません。

「あ」も音にして、「はあく」と発音するのが正解です。

間違いやすい「ご入用」の意味と使い方/例文 「把握」の使い方と例文 「把握」は日常のビジネスシーンで良く使われるため、具体的な使い方について確認しておきましょう。

以下では「把握」のビジネスシーンでの使い方と、その例文について解説します。

状況を把握する 「状況を把握する」とは、自分や相手が置かれている状況・環境・様子などを、正確に理解するという意味です。

・まずは我社が置かれている状況を把握しなさい ・あなたは状況の把握ができていない ・彼は状況を把握することに長けている 「状況を把握する」は、かなり広い意味で使われます。

「状況」が示す範囲は、その時々によって異なりますし、同じ状況でも把握する人によって内容や結果が異なることもあります。

つまり「状況を把握する」と言っても、その答えはひとつとは限らず、あくまでも「自分が把握できる限りの状況を正しく理解する」ということになるでしょう。

把握できる 「把握」は、できる・できないと一緒に使えます。

「把握できる」は、正確に理解できる可能性が高いということで、「把握できない」は正確な理解ができないということです。

・私が把握できるのは、取引先の前年比と今期の新商品についてのみです ・現状ではA社の経営状態についての把握はできていません ・仕事についてであれば何でも良いので、可能な限り把握できるよう動いてください 「把握できる」は、「把握できます」「把握します」「把握しました」など時制に合せて変化します。

これは「把握できない」についても同様です。

「把握できません」「把握できませんでした」「把握できないでしょう」など、やはり時制によって変わります。

「把握お願いします」は敬語ではない 「把握お願いします」は、結論から言えば目上の人には失礼な表現です。

「お願いします」とは言っていますが、これは敬語ではありません。

「頼む」という意味の「お願い」に丁寧語を付けているだけです。

目上の人に、物事を把握してもらうように依頼したい場合は「ご確認をお願いいたします」「ご理解のほどお願い申し上げます」など、別の表現を使うようにしましょう。

・お忙しいところ大変恐れ入りますが、資料のご確認をお願いいたします ・契約内容にお目通しの上、ご不明点があればご遠慮なくお申し付けください ・以上が契約の注意事項でございます、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます 例文のように、目上の人に把握を促す場合には「把握」という言葉は使いません。

それは「把握」には尊敬語表現が存在しないことと、目上の人に「正確に理解をするように」と促すこと自体が失礼、という観点からです。

目上の人であれば、こちらが「把握」という言葉を使わずとも、きっと正確にご理解をいただけるだろうというイメージで、他の言葉を選択するのがマナーです。

把握しました 「把握しました」とは、把握をした本人が、把握を促した相手に対して発する言葉です。

・課長にご指示いただいた件は把握いたしました ・例の件については、部下の田中が把握いたしましたのでご安心ください 「把握しました」は、言葉通りの意味しかありません。

そのため、目上の人への返事として使っても特に問題はないでしょう。

ただし「把握」をしたということは、その事柄について正確に理解をしているということになります。

自分の理解度に満足できる状況でのみ「把握しました」を使った方が良いかもしれません。

もしも理解度に自信がない場合は「確認いたしました」「現状では理解できております」など、他の表現を使うこともできます。

把握力 「把握力(はあくりょく)」とは、単純に「把握」に「力」を付けた言葉で、把握をする力を意味します。

・彼の強みは何と言っても素早い状況把握力だろう ・情報把握力が高い人は、どこの会社に行っても重宝されるのではないだろうか ・一口に「把握力」と言っても、何の把握力かはわからない 「把握力」を使う場合は、何を把握する力のことかを言葉にする必要があります。

情報把握力・状況把握力など、把握する内容がわかる言葉と一緒に使うようにしましょう。

また「把握力」という形にすれば、面接時の長所アピールにも使えます。

「私の長所は状況把握力が高いことです」などと言えば、端的に自分の性質を表せるかもしれません。

把握反射 「把握反射(はあくはんしゃ)」とは、赤ちゃんが手に触れたものを握り返す反応のことです。

物事を把握して反射する力ではないので、間違いのないようにしましょう。

・まだ目も開いてないのに、把握反射があるなんて感動する ・赤ちゃんが指を握り返してくる把握反射が大好きだ 「把握反射」は赤ちゃんの習性についてのみ使う言葉です。

そのため、ビジネスシーンではほぼ使われません。

「把握です」は日本語としておかしい 「把握」とは、物事を正確に理解する様子を表す名詞です。

「理解」「解釈」などと同じ分類と考えられます。

そのため「把握」に「です」をつけた「把握です」は、日本語としておかしいと言わざるを得ません。

「了解です」「承知です」などと同じように考えがちかもしれませんが、「了解」は「了解しました」が正しく、「承知」も「承知しました」が正しい表現です。

つまり「把握」や理解・解釈なども「する(しました)」という動詞が必要になります。

「把握しました・理解しました・解釈できました」などが日本語として正しい使い方です。

「把握」の言い換えに使える類義語との違い 以下では「把握」と似た言葉で、言い換えに使える類語について解説します。

掌握 「掌握(しょうあく)」とは「手のひらに握り持つ」という意味です。

意味だけであれば「把握」と同じようにも思えますが、違いは「握り持つものの内容」です。

・彼はこの会社を知り尽くし、掌握している、ゆくゆくは彼が社長となるのではないだろうか ・部長の人心掌握術は有名だ、誰でもたちどころに心を掴まれてしまうらしいよ 「掌握」が握り持つのは、物質ではなく状況や環境・人の気持ちなど目に見えないものです。

「支配」と言い換えるとわかりやすいかもしれません。

現実的に正しく物事を理解するという意味の「把握」と違って、自分を取り巻く環境や人そのものを取り込んで支配することを「掌握」と言います。

ちなみに「人心掌握術」とは、人の心を掴む能力のことです。

相手がどんな人であっても、瞬時にその人のことを理解し、自分の支配下に置いてしまうような能力のことを指します。

理解 「理解」は「それが何であるかを正しく判断すること」です。

「把握」に比べて、単純で表面的な判断を指します。

・彼はそれが何であるかは理解している ・彼女の理解は大変深く、把握しているとも言えるだろう ・社長の話は難しく、理解が追いつかなかった 「理解しました」「理解できています」などはビジネスシーンでも良く使われますが、これは「わかりました、わかっています」という意味にとどまります。

一方「把握」は「正しく理解できている」という意味です。

つまり、「理解」の段階を経て「把握」にたどり着くと言えるでしょう。

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